リアマクファーソンストラット式サスペンション
rear MacPherson structでは、コントロールアーム、ストラット、およびトーリンクの近くにナックルとホイールが配置されています。コイルスプリングはストラットの一部であり、ストラットチューブと車体との間で機能します。通常は、スプリングの軸はストラットと並行ではありませんが、ストラットでの曲げモーメントを最小限に抑えるよう補正されます。

モデルでの使用
rear MacPherson structサスペンションシステムは、車両後部半分のモデルまたはフルビークルのモデルのどちらでも使用できます。デフォルトの形状および質量は乗用車または小型トラックの近似値ですが、モデルおよびデータは、大型トラックから小さなモデルカーまで、任意のサイズの車両を反映するよう修正可能です。
注:
- ホイールボディは、タイヤおよびリムの質量と慣性を表します。
- ホイールハブボディは、ブレーキローターなど、回転する他のボディの質量と慣性を表しますが、サスペンションを駆動する場合、このボディではハーフシャフトの質量と慣性は使われません。ホイールハブおよびブレーキローターには、関連するグラフィックスはありません。
- ホイールおよびホイールハブのパーツでは、重心としてWheel Centerの位置が使用されます。
- ロアコントロールアームブッシュは、互いの軸のポイントがドアのヒンジのように機能するよう定義されます。フロントブッシュが移動されると、フロントブッシュとリアブッシュの両方が、回転軸が同じになるよう再調整されます。
- CompliantオプションをNoに設定すると(MotionViewのSystem/AssemblyパネルのOptionメニューを使用)、フロントブッシュにあるロアコントロールアームブッシュが1つの回転ジョイントと置き換えられます。これにより、回転軸の方向はフロントブッシュからリアブッシュまでのラインに設定されます。
ヒント:
- Assembly Wizardを使用すると、サスペンションとサブシステムとの多彩な組み合わせを構築できます。グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、システムを構築し、作成したモデルを理解することをお勧めします。
新しいサスペンションモデルを構築するときは、モデルに含まれるオプションのシステム(スタビライザーバーなど)をすべて使用してモデルを構築します。Projectブラウザを使用してオプションのシステムを直ちにオフにし、ベースサスペンションに対する解析を実行して適切な解が得られるようにします。オプションのシステムでデータを利用できるようになったら、これらオプションのシステムをアクティブにしてデータを読み込みます。
以下の図では、すべての構成要素を取り入れたリアサスペンションモデルのシステムをモデルブラウザビューで表示しています。リアマクファーソンストラット式サスペンションシステムには、5つの“子”システムがあります。図 2. リアマクファーソンストラット式サスペンションを使用する車両後部半分のモデルのシステムおよびサブシステムのブラウザ表示


アタッチメント
アタッチメントでは、rear MacPherson structサスペンションと車両の他の部分の結合方法を決定します。rear MacPherson structサスペンションには、ロアコントロールアーム(LCA)とトーリンク用のアタッチメントがあります。ストラットロッドアタッチメントは、ストラットサブシステムに設定します。
Attachment Wizardを使用するか、モデルブラウザでサブシステムを選択してSystem/Assemblyパネルでアタッチメントを修正することで、任意のアタッチメントを設定することもできます。
エンティティ | 結合先 |
---|---|
ロアアーム | デフォルト:サブフレーム サブフレームがない場合:車体 車体がない場合:地面 |
トーリンク | デフォルト:リアサブフレーム リアサブフレームがない場合:車体 車体がない場合:Ground |
ストラットロッド | デフォルト:車体 車体がない場合:地面 |
ポイント
ポイントによって、サスペンションのボディを互いに結合するジョイントとブッシュの位置を定めます。以下の図に、one-piece lower control armを備えたrear MacPherson structサスペンションの主要ポイントを示します。 図 3. 右側の主要ポイント – リアマクファーソンストラット式サスペンション


注: 上の図では、わかりやすいように、サスペンションの左側、ボディの重心位置を規定するポイント、およびオプションのサブシステム(スプリング、ダンパ、バンプストップ、およびスタビライザーバー)の位置を規定するポイントは省略されています。
ボディ
rear MacPherson structサスペンションは、以下の図に示すボディで構成されています。 図 4. 右側のボディ – リアマクファーソンストラット式サスペンション


注: 右側のボディのみが表示されています(左側のボディと対称であるため)。また、わかりやすいように、上の図からはコイルスプリングが省略されています。
ホイールハブボディには関連するグラフィックスがないため、上の図では示されていません。ブッシュおよびジョイント
以下の表に、rear MacPherson structサスペンションのボディ、ブッシュ、およびジョイントを示します。
以下の図に、サスペンションでジョイントとブッシュが占める位置を示します。図 5. 右側のジョイントおよびブッシュ - リアマクファーソンストラット式サスペンション

注: この表では、ストラット内部のジョイントは省略されています。
ラベル | Type | Body 1 | Body 2 | ポイント | 註 |
---|---|---|---|---|---|
Lower Ball Joint | 球 | ナックル | ロアコントロールアーム | ロア球ジョイント | |
Wheel Spindle | 回転 | ホイールハブ | ナックル | ホイール中心 | |
Wheel Hub Fix Jt |
固定ジョイント | ホイール | ホイールハブ | ホイール中心 | |
LCAフロントブッシュ | ブッシュ | ロアコントロールアーム | サブフレーム、車体、または地面 | LCAフロントブッシュ | CompliantオプションがNoに設定されている場合は、このブッシュは回転ジョイントになります。 |
LCA Rear Bush | ブッシュ | ロアコントロールアーム | サブフレーム、車体、または地面 | LCAリアブッシュ | CompliantオプションをNoに設定すると、このブッシュは非アクティブになります。 |
Inner Toe Link Bush | ユニバーサルジョイント | トーリンク | サブフレーム、車体、または地面 | インナートーリンクブッシュ | |
アウタートーリンクブッシュ | 球ジョイント | トーリンク | ナックル | アウタートーリンクブッシュ | |
Strut Tube Bottom Fixed Joint | 固定ジョイント | ストラットチューブ | ナックル | ストラットチューブ下部 | |
Strut Upper Bush | ユニバーサルジョイント | ストラットチューブ | 車体 | スラット上部 |

外部ファイル
ジャウンスバンパーのカーブデータファイルとリバウンドバンパーのカーブデータファイルは、車両ライブラリに格納され、このモデルから参照されます。実際のデータを利用できるようになったら、新しいファイルを作成し、これらのファイルに置き換えます。
類似サスペンション
リアトーションビーム式サスペンション
Rear Solid Axle w/Leafspring