Spring Dampers
スプリングとダンパの結合性、プロパティ、および初期条件の編集ではSpring Damperツールを使用します。
スプリングダンパは、コイルスプリングダンパまたはトーションスプリングダンパです。
- コイルスプリング
- 2点間の距離と相対速度の関数である2つのボディ上の2点間の並進作用線フォースを生成します。
- トーションスプリング
- 2つのボディ間の相対角度変位と相対角度速度の関数である2つのボディ間のモーメントを生成します。
コイルスプリングダンパの作成
- ブラウザから、コイルスプリングダンパの追加先とするシステムを選択します。
-
ModelリボンからCoil
Springsアイコンをクリックします。
エンティティ作成用のガイドバーが表示されます。
- オプション:
Pairチェックボックスを選択し、ペアエンティティを作成します。
MotionViewで作成するほとんどのエンティティと同様に、コイルスプリングダンパエンティティはシングルエンティティまたはペアエンティティにすることができます。ペアエンティティは、モデルのZ-X平面を中心として対称になっているモデルの作成に役立ちます。これらのプロパティも、Z-X平面を中心として対称にすることができます(つまり、Yプロパティが鏡面コピーされます)。コイルスプリングダンパの非対称性または対称性は、作成したコイルスプリングダンパの編集時に決まるか、指定できます。
-
最初のボディ参照(Body 1)を選択します。
- モデリングウィンドウでボディを選択します。
または
- ガイドバーで、Advanced
Selector
をクリックし、 モデルツリーで選択します。
注: ペアのコイルスプリングダンパを定義する場合はBody 1、Body 2などにペアエンティティを使用します。 - モデリングウィンドウでボディを選択します。
-
2番目のボディ参照(Body 2)を選択します。
- モデリングウィンドウでボディを選択します。
または
- ガイドバーで、Advanced
Selector
をクリックし、 モデルツリーで選択します。
- モデリングウィンドウでボディを選択します。
-
最初のポイント参照(Point 1)を選択します。
- モデリングウィンドウでポイントを選択します。
または
- ガイドバーで、Advanced
Selector
をクリックし、 モデルツリーで選択します。
- モデリングウィンドウでポイントを選択します。
-
2番目のポイント参照(Point 2)を選択します。
- モデリングウィンドウでポイントを選択します。
または
- ガイドバーで、Advanced
Selector
をクリックし、 モデルツリーで選択します。
- モデリングウィンドウでポイントを選択します。
- オプション:
をクリックすると、エンティティの選択をリセットし、新しいエンティティを選択することができます。
-
リファレンス選択が完了したら、以下のいずれかの方法でコイルスプリングダンパを作成します。
- ガイドバーの
をクリックすると、エンティティが作成され、方向が決まります。
または
- モデリングウィンドウのマウス位置に表示される
ボタンをクリックします。
または
をクリックしてエンティティを作成し、このコイルスプリングダンパの選択を終了します。
コイルスプリングダンパモデルに追加すると、ブラウザ領域にそのコイルスプリングダンパが自動的に表示されます。注: デフォルトで、MotionView内のエンティティの変数名は特定の規則に従います。例えば、すべてのスプリングダンパエンティティの変数名は“sd_”で始まります。これは、MotionViewでモデルを構築する場合に従う推奨規則であり、モデル編集やモデル操作において様々なメリットが得られます。 - ガイドバーの
ヒント: 新しいコイルスプリングダンパは、Modelのラベル(または任意のシステム/解析)を右クリックして、モデルブラウザから を選択、または、Spring Dampersを右クリックし、Add CoilSpringを選択して作成します。
トーションスプリングダンパの作成
- ブラウザから、トーションスプリングダンパの追加先とするシステムを選択します。
-
ModelリボンからTorsion
Springsアイコンをクリックします。
エンティティ作成用のガイドバーが表示されます。
- オプション:
Pairチェックボックスを選択し、ペアエンティティを作成します。
MotionViewで作成するほとんどのエンティティと同様に、トーションスプリングダンパエンティティはシングルエンティティまたはペアエンティティにすることができます。ペアエンティティは、モデルのZ-X平面を中心として対称になっているモデルの作成に役立ちます。これらのプロパティも、Z-X平面を中心として対称にすることができます(つまり、Yプロパティが鏡面コピーされます)。トーションスプリングダンパの非対称性または対称性は、作成したトーションスプリングダンパの編集時に決まるか、指定できます。
-
最初のボディ参照(Body 1)を選択します。
- モデリングウィンドウでボディを選択します。
または
- ガイドバーで、Advanced
Selector
をクリックし、 モデルツリーで選択します。
注: ペアのトーションスプリングダンパを定義する場合はBody 1、Body 2などにペアエンティティを使用します。 - モデリングウィンドウでボディを選択します。
-
2番目のボディ参照(Body 2)を選択します。
- モデリングウィンドウでボディを選択します。
または
- ガイドバーで、Advanced
Selector
をクリックし、 モデルツリーで選択します。
- モデリングウィンドウでボディを選択します。
-
ポイントの原点参照(Origin 0)を選択します。
- モデリングウィンドウでポイントを選択します。
または
- ガイドバーで、Advanced
Selector
をクリックし、 モデルツリーで選択します。
- モデリングウィンドウでポイントを選択します。
- オプション:
をクリックすると、エンティティの選択をリセットし、新しいエンティティを選択することができます。
-
リファレンス選択が完了したら、以下のいずれかの方法でトーションスプリングダンパを作成します。
- ガイドバーの
をクリックすると、エンティティが作成され、方向が決まります。
または
- モデリングウィンドウのマウス位置に表示される
ボタンをクリックします。
または
をクリックしてエンティティを作成し、このトーションスプリングダンパの選択を終了します。
トーションスプリングダンパモデルに追加すると、ブラウザ領域にそのトーションスプリングダンパが自動的に表示されます。注: デフォルトで、MotionView内のエンティティの変数名は特定の規則に従います。例えば、すべてのスプリングダンパエンティティの変数名は“sd_”で始まります。これは、MotionViewでモデルを構築する場合に従う推奨規則であり、モデル編集やモデル操作において様々なメリットが得られます。 - ガイドバーの
ヒント: 新しいトーションスプリングダンパは、Modelのラベル(または任意のシステム/解析)を右クリックして、モデルブラウザから を選択、または、Spring Dampersを右クリックし、Add TorsionSpringを選択して作成します。
スプリングダンパの編集
スプリングダンパの結合性の定義
Spring DampersパネルのConnectivityタブでは、スプリングダンパーの取り付けボディと取り付け点を定義することが可能です。
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現時点でSpring Dampersパネルが表示されていない場合は、モデルブラウザまたはモデリングウィンドウで目的のスプリングダンパをクリックして選択します。
Spring Dampersパネルが自動的に表示されます。
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ドロップダウンメニューから、スプリングのタイプとしてコイルまたはトーションを選択します。
注: 選択したスプリングダンパがペアエンティティの場合は、まず、パネルでLeftタブとRightタブを区別してから、プロパティを編集します。ペアのスプリングダンパを定義する場合は、ボディやポイントなどにペアエンティティを使用します。ヒント: スプリングのプロパティを対称にするにはSymmetric propertiesオプションにチェックマークを入れます。このオプションにチェックマークを入れると、ペアエンティティのどちら側(左または右)の値を使用するかを尋ねるメッセージがMotionViewによって表示されます。片側を選択すると、その側の値が“リード”となり、他の側(”フォロワー”)の値はグレイアウトされ、リード側の値に準じます。
- Body 1コレクターをクリックして、スプリングダンパの結合先とする最初のボディをモデリングウィンドウで選択するか、同じコレクターをダブルクリックしてモデルツリーを開きます(ここから目的のボディを選択できます)。
- 同様に、Body 2コレクターをクリックして、スプリングダンパの結合先とする2番目のボディを選択します。
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スプリングダンパの取り付け点を定義します。
コイルスプリングの場合は、Point 1コレクターを使用して、最初のボディ上でスプリングダンパの結合先とするポイントを選択し、Point 2コレクターを使用して、2番目のボディ上の同様なポイントを選択します。これらのポイントを定義すると、2つのポイント間の距離が表示されます。
トーションスプリングの場合は、1番目のPointコレクターを使用して原点を定義し、2番目のPointコレクターを使用して回転軸を定義します。または、コレクターの左にあるドロップダウン矢印をクリックしてVectorを選択し、モデリングウィンドウまたはモデルツリーからベクトルを選択します。
スプリングダンパのプロパティの定義
Spring DampersパネルのPropertiesタブでは、コイルスプリングまたはトーションスプリングの並進または回転剛性および減衰特性を定義することが可能です。
- Propertiesタブをクリックします。
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コイルスプリングダンパの場合は、ドロップダウンメニューのオプションを使用してスプリング力(K)を定義します。
Linearを選択した場合は、コイルスプリングの線形剛性係数として正の実数を入力します。Curveを選択した場合は、スプリングダンパによって伝達されるスプリング力を、1つの独立変数の関数であるカーブの形式で表現して定義します。Sline3Dを選択した場合は、スプリングダンパによって伝達されるスプリング力を、2つの独立変数の関数である3Dスプラインの形式で表現して定義します。Expressionsを選択した場合は、スプリングダンパによって伝達されるスプリング力を定義するソルバー式を入力します。
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同様に、ドロップダウンメニューのオプションを使用してコイルスプリングの減衰力(C)を定義します。
Curveを選択した場合、デフォルトでは独立変数に式{sd.VR}が入力されます。sdは、スプリングダンパの変数名です。Spline3Dを選択した場合、デフォルトでは独立変数Xに式{sd.VR}が入力されます。sdは、スプリングダンパの変数名です。
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トーションスプリングダンパの場合は、ドロップダウンメニューのオプションを使用してスプリング力(KT)を定義します。
Linearを選択した場合は、トーションスプリングの線形回転剛性係数として正の実数を入力します。Curveを選択した場合は、トーションスプリングによって伝達されるスプリングトルクを、1つの独立変数の関数であるカーブの形式で表現して定義します。Sline3Dを選択した場合は、スプリングダンパによって伝達されるスプリング力を、2つの独立変数の関数である3Dスプラインの形式で表現して定義します。Expressionsを選択した場合は、スプリングダンパによって伝達される減衰を定義するソルバー式を入力します。
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同様に、ドロップダウンメニューのオプションを使用してトーションスプリングの減衰力(CT)を定義します。
Curveを選択した場合、デフォルトでは独立変数に式{sd.WZ}が入力されます。sdは、スプリングダンパの変数名です。
Spline3Dを選択した場合、デフォルトでは独立変数Xに式{sd.WZ}が入力されます。sdは、スプリングダンパの変数名です。
注:
- 線形プロパティを持つスプリングダンパの場合、Force_SpringDamperステートメントがMotionSolve.xmlに書き込まれます。
- 非線形スプリングまたは減衰を定義するには、CurveまたはExpressionタイプを使用してください。
- CurveタイプまたはExpressionタイプをスプリングまたはダンパのプロパティに指定した場合、Force_Scalar_TwoBodyステートメントがMotionSolve xmlに書き込まれます。PreLoadタブを使用して指定した初期荷重は考慮されません。
- {sd.DM}(sdはスプリングダンパの変数名)は、スプリング両端間の距離の大きさをトレースします。この式は、DM(i,j)として評価されます。ここで、iは、Body 1上のPoint 1におけるスプリングダンパマーカー、jはBody 2上のPoint 2におけるスプリングダンパマーカーです。
- {sd.VR}は、両端点間の相対動径速度をトレースします。この式はVR(i,j)として評価されます。
- {sd.AZ}は、両端点間の相対回転をトレースします。この式はAZ(i,j)として評価されます。
- {sd.WZ}は、両端点間の相対回転速度をトレースします。この式はWZ(i,j)として評価されます。
スプリングダンパの初期荷重の定義
Spring DampersパネルのPreloadタブでは、線形コイルスプリングまたはトーションスプリングの初期荷重プロパティを指定することが可能です。スプリングダンパは、その剛性プロパティを定義する関数によって力 / トルクの特性が決定されるため、カーブや式による初期荷重は適用できません。
-
コイルスプリングの場合は以下の手順に従います:
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トーションスプリングの場合は以下の手順に従います:
注:
- 初期荷重は、モデル化された位置でのスプリング内の初期フォースまたはトルクです。全初期荷重は、Preload値、Free Length値、またはそれら2つの組み合わせのいずれかを用いて指定することができます。
図 1.
- 全初期荷重Fpは、初期荷重Pおよび長さの変化によるフォースK* (Lo –l)の合計として適用されます。ここで、Kは剛性、Loは自由長、およびlはスプリングのモデル化長さです(上記の図を参照)。
- 例えば、定義されたスプリングの2つの端点(スプリングのモデリングされた長さ)が100mmで、自由長が110と指定されている場合、それは10mm変形された状態のスプリングを表し、有効な初期荷重は10*Kです。ここで、Kはスプリングの剛性です。
- Preload値を追加で指定すると、そのフォースは全初期荷重にも加算されます。
- 別の例では、定義されたスプリングの2つの端点(スプリングのモデル化された長さ)が100mmで、自由長が0.0である場合、それは現在の状態ではスプリングが100mm拡張された状態であり、その限度までの初期荷重(-100*K)が適用されます。
- MotionViewは、デフォルト値の自由長を2つの端点間の距離としてコイルスプリングダンパを生成します。
スプリングダンパに関するユーザー定義プロパティの使用
必要に応じ、User-Definedタブを使用してスプリングダンパを定義します。これにより、ユーザーサブルーチンを使用してそのスプリングダンパのプロパティを指定できます。
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ConnectivityタブでUser-defined
propertiesチェックボックスをクリックします。
PropertiesタブとPreloadタブが除去されます。
- 新たに追加されたUser-Definedタブをクリックします。
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ユーザーサブルーチンを定義します。